2012-2013

去年読んで面白かった本を並べておこうと去年も思っていたが実行しなかったためだいたい2年間分を羅列していこうと思う。面倒なのでリンクはしない。

  • 相田家のグッドバイ
    • 相田家の次男とその家族がどんな風に生きたかを淡々と語っている。作者の森博嗣の実話がいくらか含まれており自伝的小説とも言える。いい親を持つことは恵まれていることだ。森博嗣はこの本を書いた心境を説明しないし読者は想像することしかできない。自分なりの想像はあるがそれを言葉にすることができない。
  • 薔薇密室
    • ポーランドはドイツとロシアに殴られて大変だったらしい。嘆美なる小説ジャンルがあるらしいがこれは「うっすらとホモの気配がする小説」と推測される。正直そんなジャンルを当てはめられる作品達に哀れみを感じる。どう読もうが勝手だとは思うが。
  • 屍者の帝国
    • シャーロックホームズとフランケンシュタインとその他いろいろ同年代を題材にした作品を無理矢理つなげた作品である。悪ふざけを受け継いだという話は心に残る。
  • JORGE JOESTAR
    • 普段は前書きも後書きも書かない舞城王太郎が一言「荒木先生へ」と書いている。VS. JOJO というノベライズシリーズの中で唯一ほんとうにVSしてた作品だと思う。西尾維新は毎日1ページずつ煎じて飲むといい。
  • 図書館の魔女(上)(下)
    • 巻頭にある詳細な地図を見てこりゃ頭の中でどこで誰が争っているのか覚えられないパターンだと思ったがそんなことはなかった。文章のわかりやすさもあってすらすら読めるし面白い。読み終えるまでの一週間は充実した日々であった。続刊が予告されているのでとてもうれしい。
  • 決定版 切り裂きジャック
    • 切り裂きジャックが生まれた時代背景から事件の詳細、立ち会った人々、その後の大量の推理、事件をモチーフにしたフィクション、筆者の推測までとにかく切り裂きジャックについてまとめている。ヴィクトリア朝のイギリスはろくでもないということがよくわかる。一方でそのろくでもなさに惹かれるのが不思議なものである。
  • 開かせていただき光栄です―DILATED TO MEET YOU―
    • ろくでもないロンドンと解剖医と殺人事件をミックスさせたらそりゃ不潔でグロくて不潔にまみれた作品になる。でも後半になるとそういう描写は少なくなる。