相田家のグッドバイ

ヘビィだ。この本のなにが辛いかって、森博嗣本人の実体験が混ざっているところだ。母親に高級なニッパを買ってもらう話はエッセイか新書のどれかに載っていたはずである。
相田家の息子以外の一人称も混じっているし、内容がすべてノンフィクションの話というわけでは無い。しかし森博嗣は上に書いたように過去の作品のなかで両親の話をたまに書いており、森博嗣のファンとしてはどこまでが実際の話なのかとか、何を思ってこの本を書いたのかと想像してしまう(本人はもちろん商売のために書いたと答えるだろう)。
第三章の部分は、祖父母の死を経験した人や、まだ両親が健在な社会人なんかには結構こたえるものがあると思う。